歌のテクニックをつける発声の練習

マイクで歌う人 ボイトレ

ボイストレーナーでシンガーソングライターの岡部真由美です。

 

歌がうまくなりたい!と思っている人は、歌のテクニック(専門技術)をつけるためには、どんな練習をすればいいのだろう?

と、悩んでいるかもしれません。

私も自分の歌に自信が持てず、できないところばかりが気になって、はやく「うまくなりたい!」と思って、さまざまな練習をしていました。

でも、何から始めればいいのか、どれくらいで自分の歌が変化するのか、常に不安だった気がします。

歌のテクニック(専門技術)と呼ばれているものは、以下のような歌い方です。

・声を震わす「ビブラート」

・地声と裏声のつながりをスムーズに歌える「ミックスボイス」

・「リズム」にのせてどんなテンポの曲でも歌える

・歌詞の「母音(ぼいん)がどの音もはっきり出せる」

・「腹式呼吸」でしっかり声を出せる

・「ロングトーン」と言って、声を同じ音で長く出し続けられる

・裏声の「ファルセット」でも強い声で歌える

・歌詞を感情豊かに歌える

いかがですか?あなたはこの中で「これは!」という自信のあるテクニックがありましたか?

今回は、それら「歌のテックニック」について、解説と練習法をお伝えしたいと思います。

マイクで歌う人

ビブラートの練習はリズムの練習にもつながる

ビブラートの練習方法

声を震わせて出す「ビブラート」は、練習すれば誰でもできるテクニックの一つです。

のども筋肉と同じで、動かしていなければ固くなるし、毎日少しでも動かしていれば、どんどん柔らかくなっていきます。

のどを震わすことは、普段しないことなので、最初はなかなか動いてくれません。

でも毎日少しの時間だけでも継続して行っていると、だんだん動いてきますよ。

 

最初は4分音符でとなり合う音階の音で声を出し、そのあと8分音符にして同じ音で声を出します。

↑これは、ドレドレで歌っています。

歌いやすい音階で練習してもらって構いませんよ。裏声の方が動きやすければ、裏声で行って下さいね。

8分音符でもうバッチリ、のどがスムーズに動いてくるようになったら、16分音符のタイミングでも発声してみてください。

↑ゆっくりのテンポからスタートして、だんだん速くしていくといいですよ。

最初は固くてスムーズに動いてくれなかったのども、毎日このような発声で動かしていると、どんどん柔らかくなって動いてきます。

焦らずに、ゆっくりと、毎日少しづつ継続して、あなたもビブラートのテクニックを手に入れてくださいね。

 

歌でリズムを出す練習

曲にはリズムがあります。アップテンポの曲やミディアムテンポの曲は特に、歌でリズムを出すということが必要になります。

4分の4拍子の曲では、1、2、3、4、とリズムがありますね。

1拍目と3拍目に手拍子をしてみてください。1と3拍目にアクセントがあると、民謡などの和風なリズムとなります。

 

次に2拍目と4拍目に手拍子をしてみてください。2と4拍目にアクセントがあると、リズムを感じてのってきますよね。

 

今度は、この1、2、3、4、に裏のリズムを加えてみてください。

 

このように、自分でも手拍子をして、リズムを感じてくださいね。

4分の4拍子だと、2拍目、4拍目を感じて歌うと、リズムにのった歌が歌えます。

また8分音符のタイミングで裏のリズムを感じられたら、歌でもっともっとリズムを表現できます。

そのリズムに歌詞をのせられたら、リズム感のある、聴いている人が思わず体を揺らして踊りたくなるような歌になっているでしょう。

また、ビブラートの練習をしているとのどが柔らかく、よく動くようになりますので、

8分音符や16歩音符のフレーズなども、正確に歌えるようになっていきます。

歌のこぶしやフェイクと呼ばれるテクニックも、のどが動くようになればスムーズに歌えるようになりますよ。

細かいフレーズが曲のリズムにピタッとはまっていたら、めちゃくちゃかっこいいですよね。

ぜひぜひ、日々の発声練習で、このようなテクニックをあなたも手に入れてください。

 

ファルセットとミックスボイス

ファルセットについて

地声とファルセット(裏声)の歌い方は違います。

地声では強く歌えるのに、裏声では急に弱々しくなってしまって使えない、、、という人もいるでしょう。

でも練習すれば、裏声はどんどん強くなって行きますよ。

強く響くファルセットの声をマスターできたら、歌える曲もグーンと広がりますね。

実はファルセットの方が、地声を歌う時よりもお腹の力や息を使います。

まずは、地声と裏声の違いを自分ののどで確かめてみてください。

そして、地声ののどのまま裏声にすると声が弱くなることも確認してくださいね。

裏声にしたときは、のどの奥の方ではなく、前歯や鼻や眉間やおでこの方に持ってきます。

もしわからないときは、ハミング(鼻歌)してみてから行ってください。

だんだん、裏声の響きを顔の前の方に持ってこれたら、声はどんどん強く大きくなっていきますよ。

この地声と裏声の歌い方の違いがはっきりわかれば、曲のなかでのどの切り替えができるようになってきます。

裏声で歌うのが得意な歌手の曲をじっくり聴いて、コピーしてみるのも有効です。

 

ミックスボイスについて

ミックスボイスとは、地声と裏声の境界線がなく、スムーズに高い声までつながって歌えるテクニックです。

ですから、裏声(ファルセット)を鍛えて強い声が出せるようになると、自然とミックスボイスができるようになるでしょう。

するとますます、高い音階の曲も歌えて、得意な曲も増えていくでしょう。

声の響かせ方がわかれば、誰でもできるテクニックです。

ぜひ焦らず、毎日の練習でマスターしてくださいね。

 

腹式呼吸で歌えば、音程も安定しロングトーンできる声量もできる

歌を歌う上で一番最初の難関が「腹式呼吸」かもしれません。

普段の生活の中では、ほとんどの人が呼吸が浅く、胸で息を吸っていることが多いです。

しかし、おへそあたりを意識して、この下腹で呼吸して声を出していくと、

声が安定し、音程もぐらつかなくなっていきます。

声量も増え、パワフルな声に変化していきます。

なので、ロングトーンという2小節間ほど、声を伸ばして出し続ける歌唱法も、ラクラクとできるようになります。

歌を習い始めたばかりの人は、どこに力を入れていいのかわからないかもしれません。

でも続けていくうちに、だんだんわかってきますよ。

呼吸法は歌を上達させる上で、とても重要なものなので、じっくり取り組んでくださいね。

 

言葉の母音が全てはっきり歌えると、感情豊かに歌詞を表現できる

母音の発声

「あーえーいーおーう~」という言葉で発声練習していますか?

この中で、「あ~」が誰でも一番大きな声が出やすいですね。

でも、「お~」とか、「う~」は、口のカタチがすぼまるので、口の中でこもってしまったり、小さな声になってしまったりしがちです。

ですから、普段の発声練習で、これらの母音の音すべてを、同じ音量ではっきり声に出せることが大切です。

最初は、しっかり声が出せる「得意な母音」と、こもったり弱くなる「不得意な母音」があるでしょう。

でも自分で音を聴きながら、口のカタチを試したり工夫したりして、どうすれば響くか、前に声が出てくるか探ってみましょう。

口を大きく開けると解決することもあります。

滑舌も気をつけて、大きな口で大げさに発声してみいてください。

 

歌は何よりも歌詞を伝えることが大切です

歌は、「メロディー」と「リズム」と「歌詞」が合わさったものです。

その中で一番大切なのは、「歌詞」です。

歌詞の世界を表現するためのメロディーであり、リズムなのです。

歌詞をしっかり届けるためには、先ほどの「母音の発声練習」がとても大事です。

どの母音もしっかり発声できているからこそ、あなたの歌う歌詞がはっきり聴き取れるんです。

歌詞がメロディーにのって、あなたの歌からさまざまな感情をお客さんたちは受け取ります。

その歌詞に共感するからこそ、感動したり、もっと聴きたい!と思ったりするんですよ。

そのためには、滑舌よくしっかり歌詞が聴こえるように歌うことを心がけてください。

「歌が上手い歌手」とは、やはり圧倒的に聴く人を感動させてくれるものです。

それには歌詞が多大な影響力があるんです。

ぜひ、あなたの感情を歌で表現するために、歌詞をしっかり届けてくださいね。

 

まとめ

歌のテクニック(専門技術)と呼ばれているものは、どれもとても大切です。

・声を震わす「ビブラート」

・地声と裏声のつながりをスムーズに歌える「ミックスボイス」

・「リズム」にのせてどんなテンポの曲でも歌える

・歌詞の「母音(ぼいん)がどの音もはっきり出せる」

・「腹式呼吸」でしっかり声を出せる

・「ロングトーン」と言って、声を同じ音で長く出し続けられる

・裏声の「ファルセット」でも強い声で歌える

・歌詞を感情豊かに歌える

 

毎日少しづつでも継続して練習することで、あなたののどはどんどん柔らかく動くようになっていきます。

最初はむずかしいと思っていても、だんだんと理解し、自分の歌が変化していくのを感じるでしょう。

自分の歌が向上していく変化を楽しんで、がんばってくださいね。

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

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